この世のもの

見たものと考えたこと

真夜中にハロー!がもうすぐ終わりそう

ハロー!プロジェクトのメンバーが本人役で毎週登場する深夜ドラマ。当然のように毎週見ています。

主人公を、ほぼ若い働く女性にしているのが特徴で、ハロー!のメンバーよりもやや上の年齢層と言ったところ。若手(といっても経歴のある人たちだけれども)の俳優さんが一話ごとに主役として出てくるので楽しい。東京にあるゲストハウスなのだから地方から出てきた旅行者が泊まる設定かと思いきや、なぜ泊まっているのかもよくわからない人たちが多い。普通に東京で会社員をしている人が中心で、それぞれが主に職場で問題に突き当たって悩んでいると、目の前に扉が現れる。ほとんどどこでもドアそのものの外観なので、普通に見たら「ドア」なのだが、出てくる人たちは皆「扉」と呼ぶ。あんまり人生において扉って口にしたことないなと思う。あと、普通あんなもの見たら裏側覗きたくなるようにも。

その中は楽屋で、ゲストハウスの主人がおり、彼女の呼び込みによってメンバーが現れる。主人公を連れ出して、それぞれの「ステージ」(職場だったり面接会場だったり)でパフォーマンスを始める。特定のグループだったり、特定の括りだったりして、そこが面白い。研修生を経なかったとか、なかなかディープな経歴を主人公に重ね合わせる。もちろん、歌詞の内容が悩みへの回答になっているようなパターンもある。アイドルの笑顔を絶やさないパフォーマンスが話の通じなさとしては悪夢性があるなということが分かる感じで、ひたすら俳優の戸惑い演技の引き出しが問われるような展開になるのだが、次第に引き込まれ、答えを見つけていくことになる。
そのままで終わっても良いようなものだが、さらにもう一段場面が変移して晴れた屋上で主人公が笑顔になるという、スピリチュアルというかエヴァ最終回というか、そんな感じになるのが謎だ。

個人的に好きだったのは、第4話。
まず、会話の内容が妙に具体的なのもあって単純に面白かった。3、4話の脚本家(灯敦生さん)のセンスなのだと思う。
BEYOOOOONDSの自己言及的な歌をドラマの内容に重ねているのだが、研究職をしたいと思っていたのに営業職になり、妙な自己紹介や寸劇をさせられるという「こんなハズジャナカッター!」な主人公との噛み合い具合が秀逸だった。そしてやはり、ドラマの中に放り込まれた時のBEYOOOOONDSの輝きはさすがなものがあった。街中で踊っていても、セリフを曲中に入れても違和感がない。あと俳優が一緒に踊るのは面白い。ホーム・チームの与座さん。

第5話の演出も良かった。フードコートでパフェを食べ損ない、映画館で思い出のシーンを見て涙をし、その思い出のメリーゴーラウンドで今度は踊るという結構怒涛の流れなのだけれどもシームレスで、歌詞ともリンクしていた。後藤剛範さんのダンスも素晴らしかった。そして、歌唱も12人バージョンを楽しめる。八木栞さん、河西結心さんのソロパートの力強さ。2人ともビブラートが心地よい。

そうなのだった。このドラマでの歌唱される楽曲はリリース時と歌割が違ったり、そもそも別グループだったり選抜だったりするので、どうなるのかなと思って見ていると本人の声であり、新規にレコーディングされているのが分かる。そこに手を抜かないところは本当に信頼できる。やはりライブとレコーディングの歌はそれぞれに良さがあると思っているが、特に加入して日が浅いメンバーは録音されたものの方が本人の良さが十分に味わえるように思う。歌唱シーンだけでも十分に価値のあるドラマだと思う。先日の第7話での松本わかなさん大器晩成ソロも良かったですよね。

さて、Juice=Juiceファンとしては、毎週出番を楽しみにしているのだが、まだ出てこない。剛力彩芽さんが次なので、あれ、来週で終わりじゃないの? と不安になっている。最終回マークが付いていないから、大原優乃さんの前に扉が現れる話とかがまだあるのかな。
Juice=Juiceであればやはり「CHOICE&CHANCE」だろうか。「泣いていいよ」も主人公に寄り添ってくれそうだが盛り上がらないか。