この世のもの

見たものと考えたこと

今シーズンはドラマを見ている。

ο株の流行により京都も過去最高の新規感染者数で推移している。感染すると症状も怖いが、出勤ができなくなるのも怖い。ということで外出をしなくなり、今期(?)のドラマを積極的に見ようと思い立った。普通は好みの脚本家だったり俳優だったり原作だったりに合わせて1つ2つもしくは0といったことが多い。

少なくとも1話目を見たのは下記の通り(文中敬称略)。だいたいTverで見た。便利な時代だけど、その分どの局でやっているかとか何曜日にやっているかとかよくわからない。別に困らない、1週間のうちに見れば良いので。せっかくなので感想も書きます。

ミステリと言う勿れ

田村由美は高校の図書館でBASARAを読んでいた思い出がある。原作もこれを機に途中まで読んだ。相当原作に忠実に書かれているが、菅田将暉伊藤沙莉のキャスティングで癖がうまれている。ミステリ好きのひとが考えたミステリっぽいものと言う感じの話は小規模だし面白いかと言われると困るが、ともあれ上手な役者さんが揃っているので安心して見ていられる。門脇麦のライカも原作よりだいぶ不健康でミステリアスな感じにアレンジされていて楽しいしかわいい。ところで、永山瑛太がただの乗客なわけがないし、森下能幸がただの運転手なわけがないというのはキャスティングがネタバレではないか。

原作内でも指摘されている通り、主人公整の話す内容には出典がない。かつ話した内容はほぼ自動的にほぼドラマにおいて「正しいこと」になるので、結構窮屈な思いにさせられる。議論にはならない。あと音楽の使い方は安直かつ邪魔だなと思うことが多く、そのへんの感情は物語からこちらが読み取るので大丈夫ですという気持ちになる。

たぶん最後まで見る。

ドクターホワイト

片桐仁さんが出ている。病院の描写が不思議すぎて話が頭に入らない。1人の患者に複数人の科も違う医師がずっとかかずらっていたり、手術室に部外者が入れたりする。ずっとこの調子だったのかは1話で断念したのでわからない。

恋せぬふたり

高橋一生が高橋を演じているので高橋一生として見ている。ほとんどカルテットのときと同じ感じの人だけど、もう少し筋が通っている。岸井ゆきのは愛がなんだに近い演技で、登場人物が少なくて見やすい。性的指向がテーマなので啓蒙的な意図もあると思うが、公式サイトでも見ない限りは(スタッフブログは読み応えがある)あまり専門用語が多発される感じではなく堅苦しい感はない。当事者のエピソードがまとめられていることもあり、周辺の人物の型通りな造形はともかく、主人公の受ける傷や苛立ちには実感がある。独身の自分としても思うところは多い。他者の人生についてコメントするというのは相当に深刻な行為であるということをもう少し皆が意識するといいと思う。アイドルファンという設定は活かしきれているかは微妙だが、ファンの心理は疑似恋愛とは(大抵の場合は)異なるのだという意味ではある意味啓蒙的だ。なお、アイドルは他のドラマ(だから私は推しました、未見)の登場グループでもある。

最後まで見ると思うが、オリンピックで2回飛ばされており、忘れそう。

ファイトソング

岡田惠和脚本。清原果耶主演。児童養護施設で育った主人公、挫折したミュージシャンというなんだか古めかしい人物配置。菊池風磨という方の演技にも懐かしさを感じる。iPod Classicを使用しているのが絶妙で好ましい。私も愛用していたが売ってしまった。

1話目のみ見て満足した。

私の正しいお兄ちゃん

主役2人のテンションが異常に低く、怖かった。1話目のみ。

部長と社畜の恋はもどかしい

中村ゆりか主演。中村ゆりかは5windowsという映画を見て以来ずっと注目しているのだが、なかなか見たいと思わされるようなものに出ていることがない。今回も客層じゃないのに見てしまって申し訳なかった。

ゴシップ#彼女が知りたい本当の○○

黒木華が出ているドラマはだいたい面白いので見てしまう。今回の瀬古という主人公は1話目では自閉スペクトラム症のような描かれ方をしていて、他者の発言を裏を読まずに字義通りに受け取り、理解できない場合は聞き返す、もしくは持ち歩いている国語辞典(架空)を引くという人だ。その代わりに論理的、視覚的な洞察力や記憶力には優れていて世の謎を見抜き、それがゴシップサイトのネタに繋がっていく…。という話で最初の3話くらいはかなり楽しく見ていた。が、だんだんその設定が有耶無耶になってきて、過去の謎も解消され、ここのところは同期の記者あたりとの恋愛事情的なことが主題になりつつありどうでも良さを感じつつある。瀬古もだんだんコミュニケーションの取れる人になって、辞書も出番が急激に失われ悲しい。

ゴシップサイトやネットの反応などの作り込みがしっかりしていて割とリアルに感じる。コメント欄を気にして生きなくて済む世の中になってほしい。最後まで見る予定。

妻、小学生になる。

入れ替わりものはあまりに作られすぎているし、そもそも好きではないのだが、蒔田彩珠ファンなのと、パスカルズが音楽ということで見てみた。今期では最も好きであり、毎週楽しみにしているドラマがあるというのは大豆田とわ子と三人の元夫以来だ。あのときはイチケイのカラスも面白かった。イチケイのカラスも毎週芸人が出ていたな。このドラマについては別稿を設けたいと思う。ここまで気に入ってしまうと、他のドラマだったら引っかかるところも目をつぶろうと思ってしまうのが自分の良くないところなので、他人にすすめるのは慎重になりたい。

鉄オタ道子、2万キロ

1話目のみ見た。

真夜中にハロー!

これは別枠というか、ハロプロファンとして見ている。たとえ武道館のようなドラマであっても最後まで見たので、見ないという選択肢はない。Juice=Juiceが一向に出てこないまま終盤を迎えつつあるのが気がかり。

愛しい嘘-優しい闇-

幸という名前を見てみゆきと読めるだろうか。そのうえ男性だと思うだろうか。その解決が気がかりだが、1話目で挫折した。

逃亡医F

一応医療者なのだと思うが、病院のシーンが少ないので仕事を思い出さずに見られるのは良い。たぶんその場にあるもので手術をするというのを見せ場にすることが主軸にあるので、そのような状況に持ち込むことによる無理が全体に響いている。肝心な手術シーンは映像であまり見せることもなく、なんの処置をしているのかも説明されないのでほぼ魔法を使ったような感じで終わる。医療的なリアルさを求めていないのは間違いないし、荒唐無稽なのは悪いことではないが、それを踏まえてどのような気持ちにさせようとしているのかがよくわからない。コメディではないと思うのだが、安田顕の演技とか見るとそうかもしれない。次週予告で犬の手術シーンになったところで挫折。逃亡するならマスクは外さないほうがいいと思う。

DCU

阿部寛主演。岡崎体育が出ている。伊藤蘭の娘が出ている。市川実日子も出ている(シン・ゴジラ以降こういう理系な役どころが増えた気がする)。潜水シーンが売り。見ていればわかりそうなことも全部セリフで説明される、実況解説付きドラマだな、と思っていたら本当に水上でタブレット見て実況していた。人間は記憶が急に蘇ったとき、それを完全に信じきれるだろうか。私はできないが、そういう人もいるかもしれない。2話目以降は見ていない。