この世のもの

見たものと考えたこと

遠藤さんのハロ通とJuice=Juice新曲MV

大体において信頼できる「MONTHLY ハロ通」だが、遠藤さんが取り上げられた4月回もまた良かった。なかなか写真集が出ないし雑誌にも載らないようなメンバーのグラビアが見られる貴重な掲載誌だ。別にグラビア雑誌じゃないので用紙が薄いのだけが残念だが、電子版もある。

どういう感じになるのか想像できないまま見たが、2つのシーンが全く違った雰囲気でどちらも美しかった。少女漫画、アイスという好きなものを取り入れるのは想像がついたが、ときめきトゥナイトからの吸血鬼のイメージで黒い衣装で洋館っぽいセットでというのは予想できなかった。真顔だと非常にクールな遠藤さんの雰囲気に非常に合ったシチュエーションで、どの写真も素晴らしい。ダンスでもグッズでもそうだが、ポーズそれぞれのシルエットが美しく、逆光で浮かび上がるような写真も様になっていた。

もう1つのセットは明るい部屋でパステルカラー(遠藤さん曰くシャーベット色)の衣装を着ているもので、フリルとリボンとツインテールで対照的なイメージになっている。頭に大きなリボンをつけているのが昨年のツアー衣装の再現のようで嬉しい。どちらの衣装も長い脚を見せるスカートなのもありがたい。

最終ページには衣装を着た自画像を持った写真がある。これは当日描いたのだろうか。構図が上手だなーといつも思う。これも追加でグッズ化してほしい。

トウキョウ・ブラー

これはだいぶ人気曲になりそうな予感が今からするし、プライド・ブライトに続いて打率高いんじゃないかと嬉しい。歌割がとにかく素晴らしくて、それぞれの声の特性とはまりすぎていて気持ち良い。入江さんとか江端さんの歌声にしか作れない雰囲気というのがあって、曲調によって違った効果をもたらすのが面白い。歌い出しとサビを支えるゆめりあいの頼もしさも特筆すべきものがある。

このMVはセットも良い。植村さん卒業シングルということで衣装も含めてメロン色が使われているようだ。ストロボ用のアンブレラ?が使われているなど、予算はかかっていなそうだが安っぽくなくてスタイリッシュだ。シンメトリーなのも美しい。どのメンバーも魅力的だが、サムネイルにもなっているゆめりあいの次にコメント欄で言及が多いのが遠藤さんで、自分向けにソートされているのではないかと思うほどだ。ハロ通でいうとどちらかというとバンパイアの時のような表情だが、目の周りを暗くしたようなメイク(囲み目メイクっていうらしい)があって目線がより強い印象を与える。画面に映るたびに目を奪われる。この曲は歌割は限られているが、その「あなたじゃなかった」のところの顔の角度といい口の開け方といい視線の送り方といい出色だった。

ナイモノラブ

ひなフェスでもやっていたのでライブの方が皆さんのパフォーマンスがくどくて良いなとは思った。発売の頃にはもっとすごくなることでしょう。植村さんは結局デビューからずっと歌が上手くなり続けていた。その集大成的なソロパートが堪能できる曲だ。MVでは、珍しくメンバーカラーを入れつつもデザインが全然違う衣装なのと、植村さん有澤さん石山さんのジャージ姿が見られるのが面白い。謎のカラフルな室内でのグループショット・リップシーンと屋外でのダンスショットが使われているのだが、ダンスショットに遠藤さんがいない…。夜のシーンなので労働時間帯の問題だろうか。見るたびにちょっと寂しくなる。

2人組の歌割だったり画面構成が多いので組み合わせが楽しめる。どの組み合わせも響きの異なった魅力あるユニゾンになっていて好きだ。ポップな周囲のビジュアルに比して皆さんのメイクは強めで、歌詞のトーンに沿ったものを感じる。井上さんと江端さんが顔のポテンシャルを存分に発揮していて、筆舌に尽くしがたいかわいさがある。

この曲はなんといっても遠藤さんと石山さんの歌割が格段に増えているのが事件であって、ひなフェスの映像を見ていて驚かされた。遠藤さんは1人立って移動しながら歌うというプレッシャーが凄そうな場面で長めのソロパートを歌っている。ここの成熟がこれから見られるのも楽しみだ。石山さんは同じメロディのパートを力強いパターンとぶりっ子なパターンで歌っている、その歌い分けに進化を感じられる。