この世のもの

見たものと考えたこと

つばきファクトリー CONCERT TOUR ~シュンカン~ アンコール 於日本特殊陶業市民会館 フォレストホール

名古屋に日帰りで行ってきた。大体ツアーで何回も行くと資金が早々に尽きるので1回にしようと思っているのだが、引越の関係でバタバタするだろうからJuice=Juiceと連日は無理じゃないかと思って名古屋のを買っていたのだった。多分。

ファン層はいつも通り(小野田さんはかわいい人が多いと言っていた)で、多分関西からも関東からも人は来ていると思う。基本的にはあんまり声出す人の割合が多くない印象だった。まわりもうるさい人が多くなかった。新沼さんと八木さんの出身県ということで水色と橙色のペンライトが多かったかもしれない。「ヤギシオリ」コールもだんだん聞き取れるレベルで会場から送られるようになってきている。開演前もあった。22列の下手端のブロックから見た。双眼鏡を持って来るのを忘れてビックカメラで小さいのを買ったが、ダンスは肉眼の方が見やすかった。あと双眼鏡で見ていると、歌割を覚えていなかったり前回と変わっていたりで歌っている人を見逃すというのもある。

セットリストなど
  1. サマー・チャレンジャー
  2. スキップ・スキップ・スキップ
  3. うるわしのカメリア 
    MC
  4. 七分咲きのつづき
  5. 私がオバさんになっても
  6. ナインティーンの蜃気楼
  7. 純情cm(センチメートル)
  8. 三回目のデート神話 
    MC
  9. メドレー 
    恋のUFOキャッチャー✕アイドル天職音頭 
    ~ 断捨ISM 
    ~ だからなんなんだ!✕断捨ISM(小野田、秋山、河西、福田)
  10. 約束・連絡・記念日(山岸、新沼、谷本、小野、八木、豫風)
  11. 弱さじゃないよ、恋は 
    MC
  12. マサユメ
  13. 間違いじゃない 泣いたりしない
  14. 今夜だけ浮かれたかった
  15. アドレナリン・ダメ
  16. 愛は今、愛を求めてる 
    MC
  17. 君と僕の絆

私はつばきファクトリーというよりリトルキャメリアンのファンというのは最近認めざるを得ないなと思っており、ほとんどの時間は彼女たちに注目していた。今回のツアーは卒業と休養で2人減という状態で、しかもかなり比重の高いメンバーだったのでJuice=Juiceで言ったら佳林さんと高木さんが相次いでいなくなってしまった時期に似たものを感じた。あの7人の時期もかなり好きだったけれども井上さんは加入したばかり、ゆめりあいも発展途上で、金澤さんは自分オリジナルの歌割がすでに多く、段原さんの負担は大きそうだった。話が逸れたが、つばきはそうは言っても10人いる訳で、しかも皆さんやってみたらできてしまう人たちだということもよくわかった1日だった。歌割飛ばしてしまう人がいなかったのも岸本さんのいないバージョンでの場数をかなり踏んでいるからかもしれない。そういうわけで、徐々に4人にも役割が増えてきている。

「シュンカン」のセットリストは春の曲が多かった印象で、アンコール公演になったらもう真夏になってしまっていてどうするのかなと思っていたが、結構夏の曲に入れ替えていてだいぶ印象の違うコンサートになっていた。それぞれの季節にしっかり曲があるのが強みだ。「七分咲きの続き」が外されていなくてよかった…。

「サマー・チャレンジャー」は久々に聴いた気がする。灼熱からもう1年かと思うと早い。メンバーの成長と自分の停滞を感じて悲しくなる。そういえばこの曲は音源化されていないのだった。浅倉さんいる状態でレコーディングをしているとは思うのだが、今後何らかの収録時はどうなるか。灼熱の映像を見返したが、初披露から完成度高かった。歌詞は簡単に言ったら「自主自立」で、共感するところが大きい。「君と僕の絆」ももとは去年の灼熱で初披露だった。あの時は山岸さんが療養明けで落ちサビを歌って感極まっていた。「Feat. KIKI」を経て、今回はまた当時と同じように落ちサビを歌っているのだが、卒業が決まっているのでまた歌詞の響きが違ったものになっていた。「弱さじゃないよ、恋は」は単純に好きなので嬉しい。あんまり夏曲の印象なかったが、そういえば「線路ごし 蜃気楼 夏模様」って言っていた。そして「ナインティーンの蜃気楼」と共鳴しているのが面白いし、山崎さんと児玉さんで切り口が違うのも味わい深い。児玉さんのなんというか、「欲」「ルサンチマン」って感じの歌詞と夏の相性が良い。両曲とも、言っているのは蜃気楼じゃなくて陽炎かもしれない。どちらにしろ春の季語らしいけれども。余談すぎるが、ナインティーンの蜃気楼の「クーラー効いた部屋」が「クーラー切った部屋」に聞こえて余計に体感温度が増す。「今夜だけ浮かれたかった」は言わずもがなで、これがセットリストに入らないと夏のコンサートにならないだろう。「私がオバさんになっても」は冬に夏を振り返って、時が経つのが早いなーと思って来年の話をして、そこから飛躍して老後(は言い過ぎか)を語り出す歌だが、出て来るワードとか雰囲気は夏っぽい。この人「心配」とか言っているがたぶんリアルには想像できていないんだろうな。その呑気さが集団で歌うと余計に感じられる。

衣装は前半は「シュンカン」と同じパステルカラーの春らしい(禁句)衣装だったが、後半の2ポーズ目は新衣装だった。メンバーカラーの入った白ジャケット衣装だったが、結構メンバーによって違いが大きくて面白かった。7月に出たフェスでそれぞれ着ていたようだ。ちょうど引越し時期だったのもあって全然SNS類を見ていなかったので本日初見だった。どちらも好きだ。

本日のリトルキャメリアン

河西さんはどんどん歌手としての迫力を増している。浅倉さん岸本さんがいない状況で、どちらのパートも遜色なく歌っているし、特に浅倉さんのヒロイン感というのを引き継げるのは河西さんだと思う。初期の頃から透明感のある歌声でしっとりした曲が似合っているのはわかっていたし、あんまり声張り上げるような歌い方は似合わないんじゃないかと思っていたが、もう何でもできている。人数も多くて歌割も細切れなのだが、短いワードでも確実に響かせるし、歌い上げるようなパートは厚みが増している。見ていて全く不安になるところがない。それと呼応するように表情のバリエーションも多彩だし、歌詞や感情の表現としての説得力がすごい。そもそも顔立ちが彫刻のように整っているからベースとなる強さがあるのだった。MCなどで相好を崩した時のギャップも素敵だ。後半衣装は1人肩にフリルがついていて、そこもヒロイン感があった。ダンスはバキバキだし、社交的で平和的だし、なんかもう完璧な人なんじゃないだろうか。たぶん緊張さえしなければ。「間違いじゃない 泣いたりしない」の浅倉さん→岸本さんのパートを歌っていて、次のステージはまだ行かないでほしいと勝手に心配してしまった。

八木さんは高めのポニーテール?たぶん、をしていて、引っ張った効果で目がちょっとキリッとしていた。髪がサイドにないので、余計に顔が小さく見えた。結構独特なシルエットをした人だ。愛知県ということもあるしゆうまりんがいないのもあって「約束・連絡・記念日」のときのオレンジ率は相当高かった(逆に断捨ISMのときの青もすごかったが)。八木さんも結構歌割が増えていたはずなのだが、何を歌っても八木さんなので、元からそこを歌っていたかのように感じてしまう。悪い意味ではない。どこかの曲でフェイクを担当していたのがとても良かった。八木さんにしか出せない響きがあるので、もっと色々な曲でフェイクを担当したりコーラスを担当したり、活躍の場が増えたらいいなと思う。

豫風さんが今日はとにかく目についた、というか活躍していた。岸本さんのところは豫風さんか小野さんが多かったんじゃないだろうか。谷本さんとかもあったけれども。誰とも違う鋭さがあるので、盛り上がるパートを歌うのに向いていると思う。今日は髪を下ろしていて大人っぽかった。去年の映像とかを見ると他のメンバーは流石に外見的にはそんなに変わらないが、豫風さんは随分と成長している。レコーディング映像でもわかるけれども、感覚的な言葉を使いつつも相当細かく歌い方を考えて調整している。2ポーズ目の衣装は相変わらず心配になるくらい細いウエストが見えるのと、胸元に穴みたいなのがあって中学生に着せる衣装か?と思ったがもう高校生だった。

真琳さんについてはよりファンとしてレベルアップするためにユニゾンの時もなるべく声を聞き取ろうと努力してみた。複数人で歌っている時は割と他の声を支えたり包み込んだりするような声に聞こえて、それぞれで効いていると思った。今後は音源でもなるべく聞き取ろうとする意向だ。コンサートだとやはりレコーディングの時ほどの歌声の幅が感じられないように思うが、曲によってはびっくりするようなはまり方をしているパートもあったので徐々に打率が上がったらいいなと思って応援している。「ナインティーンの蜃気楼」とか良かった、力強さと憂さがいいバランスに出ていた。ダンスは止めるところとか並行に動かすところとか、細かいところまで意識を行き渡らせているのが魅力の一つなのだなと感じながら見ていた。結構遠いけれどもステージ上の動きがしっかりわかったし、真琳さんのダンスを見ている時にしか得られない趣きのようなものがある。それを味わえるのはコンサート会場だけだ。今日は巻き髪をしていて下ろしていたのだが、2ポーズ目では後ろにまとめてすっきりさせていて、両方を見られたのは非常にお得だった。汗で崩れたからかもしれない。前半の髪型で何かの曲の最後、髪の毛を顔に纏って決めたところがスクリーンに映し出されていて非常に格好良かった。ちなみに後半衣装は珍しくショートパンツだった。ジャケットの下はタンクトップで時々ジャケットが開けて肩が見えていたのが婀娜っぽかった。MCの時に隣の河西さんと変な動きをしていた。割と初期から見せているがそういう動きは芸人っぽい。

年下チームのMC

メドレー前のMC、前半は「年下チーム」ということで、秋山さん+リトルキャメリアンが話していた。秋山さんのゆるい仕切りで、各メンバーが他のメンバーにプライベートなことについて質問するというものだった。豫風さんの「好きなトマトの色は?」というのが謎だったが、愛知県はトマトが名産らしい。調べたら熊本北海道に続いて3位だった*1。ちなみに豫風さんの好きなトマトの色は赤。普通。

真琳さんは好きな刑事ドラマを聞いていた。刑事ドラマに疎すぎて出てくる固有名詞が右から左だったが、河西さんが「相棒さん」って言っていたのは憶えている。真琳さん自身は「ボーダー」が好きだと最後のMCで言っていた。

 

結構久々につばきファクトリーを見に行った気がしたのだが、そうでもなくて2ヶ月ぶりだった。ただ、その間に岸本さんが活動休止したり、Juice=Juiceを何度か見に行ったりしていたので時間が空いた気がしていたのかもしれない。リトルキャメリアン、就中真琳さんをみる幸せというものがあると再確認するコンサートだったが、そんな呑気な感想を抱いている間にもメンバーの卒業が迫っており、山岸さんの卒業公演が武道館公演として発表された。11月6日。当初は山岸さんと岸本さんは同時の卒業のように書かれていたが、岸本さんは復帰のタイミングがそもそもわからないのでずれ込みそうだ。11月の東下りは難しそうだが、中継等で見られたらありがたい。