この世のもの

見たものと考えたこと

Hello! Project ひなフェス 2023 をテレビ中継で見る

ひなフェスはもう何年も生で見ていないのだが、最近は中継が充実していてありがたい。

ただし、なぜか1日目の昼公演は配信のみだったので、1日目の夜公演から見たその感想。最初の公演ではJuice=Juiceが「涙のヒロイン降板劇」を歌ったので、それについてはそのうち書きたい。放送されたものは(つばきの完全版含めて)全部見たけれども、いつも通り興味のあるところだけつまみ食い的に書いている。

モーニング娘。'23 & OCHANOMA プレミアム

ハロプロ研修生

植村さんが美しくなっている。顔立ちが大人っぽいのと髪を下ろしているのでだいぶ雰囲気が違った。小野田さんはただひたすらまっすぐに成長している感じがある。ハロプロ研修生ユニットは今5人なのだが、飛び抜けた人がいないのでセンターは決めにくそう。
下井谷さんはステージに立ったときのオーラがある。シリアスな顔と笑顔の落差も魅力的だ。上村さんもいつでもデビューできそうなアイドル性を感じる。

江端妃咲 ガラスのパンプス後藤真希

緊張感が伝わってくるし、こちらも平常心では見られない。何度か見返してようやく楽しめるようになった。魅力的な声を生かしたとても良いパフォーマンスだった。低い音の時は安定感があって広がりのある声だったし、高音ではハスキーな声質に感情が乗っていた。私は江端さんの顔立ち、とりわけ横顔の格好良さが本当に好きなので、それがソロ歌唱によって存分に画面に映し出されていたのが幸せだった。

小田さくら・河西結心 そっと口づけてギュッと抱きしめて(藤本美貴

河西さんはどちらかというと先に声の良さが注目されたと思うけれども、こうやってつんく曲をカバーすることで歌の上手さ(上達も含めて)がより味わえた。この間のシングルで要所で見せていた低音を力強く歌う感じがこの曲でも見られた。小田さんがつんくプロデュースらしい歌い方でいつも通りだったのに対して、河西さんも現在のつばきらしい歌唱で対峙していて興味深いパフォーマンスだった。あと、2人とも紫系統のメンバーカラーなので客席が綺麗でしたね。

全員 桜ナイトフィーバー

ひなフェスでは前にも全員曲で歌っていた、というかこぶし曲になる前に最初にカバーしたのがその時の全員だった。2015年で、見返すとあの人もあの人もいて、随分様変わりしたなと思う。8年経っているのだから当たり前か。あの時は桜の造花をみんな持っていて結構好きだった。今回はソロパートが最近入った人々に与えられていて良かった、最後のソロは2015年は矢島さん、こぶしファクトリーでは浜浦さんだが今回は遠藤さんだったが上手だった、決定力がある。セリフのところは小田さんと石山さんが「桜もさくらも咲き誇れ」と言っていて石山さんの笑顔が咲き誇っていたし、その後のソロが櫻井さんなのもいい連携だった。

つばきファクトリー デート前夜狂奏曲

後輩の曲をカバーするのって、プレッシャーがあるんじゃないだろうか。とは言え、この曲の振り付けがつばきファクトリーに合っている(灼熱衣装にも)。八木さんの額だしの髪型がかわいいし、セリフを言っている時のイキイキした様子に見せ場だという意識が感じられた。全体的にフレッシュさを意識した歌い方になっていて、小野田さん新沼さんあたりは流石のソロパートだったし、豫風さんのここまで可愛い感じの歌い方は新鮮だった。真琳さんは発音の良い「Panic!」と最後の「Ah… Ah…」が憂いを帯びていて「独自性」でした。

Juice=Juice ウチらの地元は地球じゃん!

歌割が本気だった。要所要所に年長メンバーを配しているあたりとか。段原さんのプライドというか意地を感じるソロパートだった。あとさくりんごはセリフが上手いし、声質も全然違うのですごく効いている。こういうカバーの時に工藤さんのダンスのキレにはいつも感心させられる。フルコーラスで見たかった。そうしたら松永さんにも見せ場があっただろう。

スキップ・スキップ・スキップ

河西さんの顔の完成度が高まりすぎている。歌の安定感というか、柔らかみと深みというか。声質にテクニックとか作為が乗っかってきてすごくいい。2番冒頭の新沼さんと真琳さんまたよくなっている。

ふわり、恋時計

冒頭の八木さんと岸本さんが至福だ。真琳さんの吐息混じりの深い歌声が臆せず貫き通されている。

Juice=Juice

有澤さんに風格が出て来ている。バタバタした感じがなくなった。歌っても大体格好いいし。石山さんと遠藤さんも余裕を感じる、すごいことだ。


Juice=Juice & BEYOOOOONDS プレミアム

井上玲音・入江里咲 明日テンキになあれ

こぶしの曲やってくれたらいいなと思ってたらやってくれた。こぶしファクトリーにはまりきれなかったのは好きだった曲(と歌詞)が少なかったのがあるけれども、これは好きだった曲の一つだ。ブログでいろいろとお二人が書いているのを読むと、入江さんがこぶしさんの曲をやりたいと発案してくれたとか、井上さんはリハでこぶし感を出せずに練習を重ねたとか、とにかく頑張りがわかってより感動的だ。数分間のパフォーマンスだが、何度見返しても泣いてしまう。イントロの二人の気合に満ちた表情が格好いい。会場の白とライトパープルと紫のグラデーションになったサイリウムもとても綺麗だった。こぶし感を取り戻したという井上さんの声は当時よりも格好いいし、入江さんは元々こぶしファクトリーっぽい歌声なのを生かしていた。ハモリで下を担当したのもすごい。二人がJuice=Juiceにいてくれてよかったなーと思って見てまた泣いてる。その後が全員曲「桜ナイトフィーバー」でこぶしの皆さんのコーラスが響き渡るのも良い流れだった。

つばきファクトリー Good bye & Good luck!

つばきが何をカバーするのか楽しみにしていたのだが、この曲は想像していなかった。浅倉さんの卒業日なので確かにぴったりだった。なかなか他グループの卒業ソングを自分たちの卒業に合わせて歌うということもできないだろうから、今回の日程ならではのことだった。リトルキャメリアンの歌割が河西+豫風、八木+福田だったのだが、響きのコントラストが良かった。確かJuice=Juice8人時代の曲だと思うが、12人で歌うと学級っぽさが出るなと思った。6周年の黒衣装も制服っぽいと言えなくもないし。

間違いじゃない、泣いたりしない

表情とか、歌い方とか、癖の付け方が全体的に過剰になっていてすごくいい。ハモリは上の人も下の人も綺麗になってていい。

河西さんが歌い方ちょっと変えててより力強くなってるのと、真琳さんが英語の時に顔をくしゃっとしているのが見どころだ。

My Darling ~Do you love me ?~

毎回ライブで聴いている気がするが(前日もやっていた)、毎回いい曲だなと思ってしまう。黒衣装との相性も意外に悪くない。八木さんの曲なのは前提としても、河西さんと真琳さんの組み合わせのサビは一種の天国が発生していた。浅倉さんのこの曲のソロが好きなのだが、誰が歌うのだろう。

Juice=Juice

たぶんひなフェスでやっている曲は今のツアーでもやっているのだろうけれども私はまだ見ていないので分からない。確実に江端さんが重みを増している。段原さんの殺気が最近すごい。

五月雨美女がさ乱れる

なぜかテレビの字幕ではMEMORIAL EDITとなっていたけど実際はインディーズ版の方だった。これは「私がいう前に抱きしめなきゃね」に比べると歌われる頻度の低い曲なのだが、今のメンバーで歌っているのを見たかったので嬉しい。ブログ読む限り、ツアーでもやっていないようだ。植村さんは自分の歌割を歌う。流石にそれだけじゃなかったけど。江端さんが佳林さんのところを歌っていると嬉しい。加えて、久々に歌っているからこそ、さくりんごにも歌割がある。石山さんの荒削りな歌い方がインディーズ曲によくあっているように思う。そしてキャットウォークを歩く遠藤さんの堂々たる振る舞い。

CHOICE&CHANCE

終盤の工藤さんが自然に歌いこなしていた(なんならいつの間にか終わっていた)のが印象的。あと上出来だの工藤さん、後悔がしたいの工藤さん。完全に工藤さんの曲になってきた。

WONDERFUL WORLD

江端さんが佳林さんの(以下略)。

つばきファクトリープレミアム~浅倉樹々卒業スペシャル〜

この世界は捨てたもんじゃない

10人に加えてオリジナルメンバーのコーラスが聞こえるのでトータルの世界観が壮大。

Girls Be Ambitious

これはツアーでやってるのだろうか。10人バージョン。1番の最後が石山さんなの良かった。遠藤さんも楽しそうで良かった。入江さんのシャウトが安定していて驚いた。その後に、有澤さんが卒業を祝うシャウトをしていて(間奏でも井上さんが触れていた)、いいオープニングアクトだった。

つばきファクトリー

真琳さんは浅倉さんに決めてもらったポニーテール。マニュキアもライトピンクにしていた。その浅倉さんもポニーテールで、初期のイメージに近かった。表情にも圧倒的センター感があって。「17才」はスクリーンに発売当時のビデオが流れていたが、放送でも一瞬スイッチされてその映像が流れたので驚いた。5人だけで歌うのかと思ったら2番からはさにこも入って来て歌い、最後はリトルキャメリアンも加入していた。

青春まんまんなか

これは当時研修生発表会とか色々な機会で聴いた思い出がある。久しぶりに聴いたが、谷本さんが相変わらずで微笑ましかった。難しい曲なんだと思う。浅倉さんがいるうちに聴けて良かった。

春恋歌

こういう曲と八木さんの相性の良さ。ソロで歌ったのも聴いてみたい。

最後の間奏明けの小野田さんから真琳さんの流れが個性が溢れていて良かった。2人とも、他がどうあれ私はこう歌いますと言った感じで。そしてその後の浅倉さんも同様に個性が出ていた。

VTR

いつもの時系列ダイジェストとはちょっと違った、走馬灯のように蘇る思い出を具現化したようなVTRだった。この1年、色々あったなと。切り取る場面のセンスが良いというか、中継やBlu-rayを見ていてぎょっとするようなインパクトのあるカットが使われていて、そのまま写真として商品にできそうな感じだった。

イマナンジ

冒頭、河西さんの長いソロパート(元々は小片さんの)があるのだが、そこでの堂々たる振る舞いに感動した。ここだけでなくてひなフェスを通じて、河西さんのパフォーマンスの安定感と自信に満ちた表情が印象に残っている。頑張っている姿を見るというよりも、純粋に歌声と表情を楽しませてくれている。
ヒロイン感がある。

意識高い乙女のジレンマ
弱さじゃないよ、恋は

八木さんはいつも以上に自分のソロパートで丁寧に言葉を紡ぐように歌っていた。声が本調子でないように感じられたのは、開演前から泣いていたのかも、と思っていたら最後のMCでそう言っていた。「弱さじゃないよ、恋は」は発売当時とみなさん歌い方が変わっていて興味深い、まだ1年も経っていないのに。発展途上のグループだなと思わされる。要所要所では6人ずつ2グループに分かれていて画面が2元中継になっていたのは面白かった。

真琳さんはこの公演、どのソロパートも良かった。力強さはもちろんだが、それに引きずられてちょっと強くなりすぎていた感のあった落ち着いたパートが本来の声質を生かしたものに変化していた。アンニュイな響きがしっかりした声量でお届けされているのはこの1年の進化を表しているのだと思う。ワンフレーズで世界を作っていた。これからもっと歌割が増えることをファンとしては期待している。

今夜だけ浮かれたかった

浅倉さんと岸本さんが向き合って、目を合わせて歌っていたのが感動的だった。やはり小片さんが去った後のつばきはこの2人がパフォーマンスの中心だったのだと思う。全然違うキャラクターの2トップという感じが魅力だった。アンコールでのメッセージのやりとりも良かった。

キミと僕の絆 feat. KIKI
You're My Friend feat. KIKI

浅倉さん、もうギリギリな感じで歌っていた。泣かずに歌いきっていて良かった、というのはソロ歌唱でもそうだった。
浅倉さんはthe Balladの時もそうだったが、1人で訥々と歌うと良さが出る気がする。ワンフレーズで印象に残るような個性的な歌声ではないのだけれど、癖がなくて真っ直ぐな声なので、歌詞の内容が伝わってくる。

アンコール後のMCはこんなに皆さん泣くというのも珍しいんじゃないかと思うくらい泣いていて、浅倉さんの存在の大きさを感じた。もちろん初めての卒業イベントというのもあるかも知れないけれども。とにかく真摯な姿勢と、近くで見た人にこそ伝わる人間としての魅力(豫風さんの言うオーラ)がすごいんだと思う。大人になるに連れて周囲への優しさがより増してきたのではないか。包容力は、一人一人にコメントを返している姿からも伝わった。