この世のもの

見たものと考えたこと

ばってん少女隊 2023 SPRING『想定の遥かナナメ上』ツアー 於BIGCAT

ばってん少女隊のライブに初めて行った。大阪に来てくれてありがたい。

客層は少なくとも9割は男性で、平均して40代だろうか。若い人はあんまりいなかった。女性には若い人が多いのはアイドルの現場に共通している気がする。

声出しがOKなのかよくわからないまま行ったのだが不可だったようだ(厳密には大声が不可のようだったが)。ということで、見様見真似で(小声で)コールに臨もうと思っていたがその機会はなかった。ツアーではこのあと新宿の公演があるが、そこで解禁されることが決定したようだ。これは5類移行に伴う措置だと思うが、チケット販売後に決定したという意味ではハロー!よりも踏み込んだ判断か。

会場はビッグステップというショッピングビルの中にあって、隣がシネマート心斎橋だった。「魔女」の続編楽しみ。

番号は120番台だったので、割と前の方で見られた。8列目くらい? ライブハウス自体もヤナミュー以来なのでかなり久しぶりだ。足元の印もないので間隔も任意だが、結構ゆとりを持って立てたくらいの感じの入りだった。客入れのBGMは「九祭」のインストがループしていて、これが非常に聴き心地よかった。豪華版買い足すか迷う。どの曲も非常に凝ったトラックだ。

ライブハウスといえば舞台上に何もないことに慣れきっている私だが、このツアーではジャングルジムのように棒状のLED灯が組み上げられたものが舞台後方にあり、曲に合わせて様々な色に光っていた。ジャングルジムの背後には幕が降りていて、そこに映像が投影されていた。

前半は九祭と過去曲

前半の曲は「九祭」の収録曲と割と激しめの過去曲を織り交ぜていた。一応Apple Musicで聴けるものは一通り聞いたことがあるのだが、結局のところ曲名や歌詞までは全然覚えられていない。予習不足だ。スカ調、ロック調のものなど。「ジャン!ジャン!ジャン!」はやっていたと思う、なかなか楽しかった。

「南風音頭」はそれぞれのメンバーの歌がストレートに聴けて良い時間だった。小道具としてメンバーカラーのうちわを袖から持ってきて使っていたが、実際ステージ上はかなり暑そうで、みなさん汗をかいていた。

「さがしもの」でSの形を作った直後にYを作っている、Yって何だ?と思っていたら道頓堀のグリコ看板と判明した。

MC

希山さんが現地のメイクさんに大阪弁を教わったらしい。MCでも楽曲内のセリフでも果敢に大阪弁を発していた。他の方々も折々に発していた。九州の人の大阪弁というのは東京の人が真似したのとはまた違った独特な響きがあった。ところどころ博多弁にしか聞こえないのもあったけど。

上田さんが明石焼きを普通のたこ焼きに出汁を張っただけのものと言っていたという話で客席が渋い顔をしていた(とステージから見たメンバーが言っていた)。違うのか。

「りるみゆコーナー(確か)」

メンバーの皆さんは前日に大阪入りしたらしい。りるみゆはGoogleマップを駆使してどこでも行けるようになったとのこと。グリコは蒼井さんがポーズをしっかり把握して他のメンバーに指導したらしい。手は握らずに前へ出す。

その間に衣装チェンジで後半へ

後半衣装は白を基調にした上下にホログラムシート、ではないなあれは何というのか玉虫色のシートが防具のように付いていた。1曲目の途中からはりるみゆも合流していて、着替え早いなーと思った。前半も白衣装だったのだが、最近のばってん少女隊は白縛りなのだろうか。ちょっとヤナミューを思い出した。それと、どの衣装も全員のデザインが統一されている(メンバーカラー部分以外)。文化の違いだなと興味深かった。

後半の演出にはレーザーが加わっていて、ハロー!でいうと武道館とか以前のホールコンサートとかでは見たことあるあれだ。小型の装置がジャングルジム状のと天井につけられていた。メンバーカラーの幅のあるレーザーを謳っているメンバーに当てるなどはスポットライトとはまた違った効果があった。

「格好いい曲コーナー(確か)」

後半の始まりはこの「九祭」の楽曲で構成されたパートで、レーザーやLEDの棒(仮称)が演出に使われていた。通常のトップからの白色光がなくなって暗めの演出で、フットライトやレーザー光で照らされる。格好良かった。「わたし、恋始めたってよ!」での蒼井さんの表情がそれまでの笑顔だったりコミカルだったりするものから切ないものになっていて目が離せなかった。

沸く星などではさらにスタンドのついたLEDの棒が登場して、暗い中でメンバーを照らしていた。一色だけじゃなくてボーダーに光ったりもする、高機能だ。ただ、多分取り間違えたのだと思うが持っている人とメンバーカラーが異なってしまっているところも見られた。どこかでコントロールするというよりは最初からプログラムされているのだろうか。

「可愛い曲コーナー」

「OTOMEdeshite」、ぬいぐるみやクッションを持ってきてパフォーマンスしていた。大きさがまちまち。とにかくふわふわしていた。セリフのところ大阪弁にしていたと思うのだが全然聞き取れず。もう一曲は思い出せない。

そのあとも「九祭」曲を交えつつ終盤へ。

スタンドマイク使っていた曲は「Dancer in the night」だったか、頑張ってた。成立しているところと怪しいところとがあったが。

「OiSa」 も無事聴けた。真顔の瀬田さん美しい。アウトロの最後のところがライブ使用なのか音源と違う処理になっていた。

「虹ノ湊」だったかで本編が終わり。

アンコール

白と黒のグッズTシャツで登場する皆さん。スカートはモンドリアンみたいな。

「さよならDESTINY」 

学校の教室でどうこう見たいな歌詞で、5年ぶりくらいに歌ったとのこと。調べたら1stシングルのカップリング曲だった。曲調も歌詞もさくら学院っぽいなと思った。もっとフレッシュさが欲しいと先生に言われつつリハーサルしたらしい。

あとは最後に「スウィンギタイ」だったのだが、これはダンスも含めて楽しい。ファンクでもこっちのあんまり音圧がない感じの方が向いている気がする。

その他感想

ライブを見て思ったのは皆さん優しい声をしている。Aメロとか落ちサビとかで魅力が特に発揮される感じだ。ロック曲はトラックの音量がかなり大きいこともあって今ひとつ歌が伝わりきらなかったなど、曲によってだいぶ違いがあった。ともあれ、だんだんと皆さんの声質の違いや良さが分かってきたので今後音源を聴いてももう少し個人を意識して聴けるかもしれない。ちなみに、音量の問題もあるのか、みなさんイヤモニをしていた。

誰がダンスが上手いかなと思って見ていたのだが、あまり突出していた人はいなくてむしろ統一感があった。もっと長期に見たらいろいろ違いがわかってくるとは思うけれども。統一感といえば、メイクの感じも。ハロー!は通常のコンサートは各自に任されているのでみんな全然違うメイクをしているのだが、ばってん少女隊のみなさんは唇とか頬の色とかが同じような色調だったので集団としての見栄えが良く、あとは単純にプロだなという雰囲気があった。

外見の話をすると(いつもしているが)、皆さん愛嬌が豊富でかわいかった。瀬田さんの本物を見るのを特に楽しみにしていたのだが、わりとイメージ通りに美しかった。笑い方が特徴的で、ちょっと表現したい感情が読み取れないところがある。蒼井さんは上述の通り表情豊かでアイドルとしての完成度が素晴らしいと思った。MC中なども観客へしきりにサービスをしていた。Blu-rayなどでは柳さんが気になっていたのだが、パフォーマンス中の大人っぽい表情と力強い歌声が実感できた。蒼井さんの背が伸びたのか、だいたいみんな同じ身長の皆さんの中で柳さんだけ少し小柄で、手も足も形がきれいで人形のようだった。額を出しているけれども、髪が少し額にかかったところもかわいかったので今後の展開にも期待したい。MCのときはかなり子供っぽくてギャップもあった。

MCは上田さんが非常に有能で進行してくれてはいるのだが、基本的には皆さん思い思いの発言をしている。でも楽屋裏での面白かったことをしっかり客に伝えてくれるのはありがたい。否定も肯定もマイルドなので、ゆったりした空気感なのは魅力的だと思った。

アンコールでも特に今日の感想的なのはなく、不規則発言で終わる。そう、公式のLINEアカウントがあるのを知ったので登録しました。

「Fun」の曲も結構良いの多いなと思ったので、今更ながらこちらのCDを買おうかと思っている。それにしてもライブを観た後に聴くと「ふぁん」発売時から比べて圧倒的に歌が上手くなっているのがわかる。

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