この世のもの

見たものと考えたこと

Hello! Project COUNTDOWN PARTY 2018 第2部におけるJuice=Juiceについての感想

テレビ鑑賞ですが。

 

 Juice=Juiceが稲場愛香さんの欠席により、5人でのパフォーマンスを行った。前回、5人での出演が予定されていたため参加したが、結局植村さんの病欠で急遽4人に。とても残念な思いをしたのが、今回は6人で出演ということと、スカパーの中継もあるということでチケットを見送っていた。結果として貴重な機会をテレビ鑑賞ということになった。

 欠席が前もって決まっていたことにより、前回同様5人前提のセットリストだったが、前回のようにNEXT YOU楽曲はない。今回の大きな違いは宮崎さんの卒業が来春に決まっていること。オリジナルの復活だけでなく、卒業への流れを意識した選曲だったのだと思う。

 今回のカウコン2部は18歳以上の各グループにおける割合が高まり、皆さんシャッフルをせず欠員がいるなりの編成と選曲でパフォーマンスしていた。ハロコンと違ってリハーサルがほとんどないのだから当然の対応で、深夜にちょっと普段やらない曲を違ったメンバーで見られるという楽しいイベントという感じなのだけれど、その中でJuice=Juiceだけが全く違う雰囲気のライブを見せることになった。

 5人での出演は楽しみだだったが、一方でここ1年半の、7人や8人をグループとして成立させるための変化で、5人の完成度というのが当然に失われていたり、観る側が少ない人数に物足りなさを感じるのではないかという危惧もなんとなく抱いていた。しかしオリジナルのJuice=Juiceは失われていなかった、より進んだ形を見せてくれた。

ニゾンの響きは完成度を増していて、多人数にはないクリアさがある。それぞれの声のバリエーションも重なるところがなく、2人・3人とどう組み合わせても異なった味わいになって楽しい。

歌いこんできたフレーズを自在にアレンジして、曲想に合った雰囲気を作り出す。それを全員が出来るようになっている。植村さんや宮崎さんの自信に満ちた笑顔はいかがだろうか。

妄想していたけれども実現していなかった、オリジナルメンバーのままキャリアを重ね、メンバー全員が成人したJuice=Juiceの姿がそこにあった。この1年半、それぞれが技術的にも人間としても成長していたことが実感できた。

足りないものもなく、過剰なものもなく、理想的な形のグループになっていると思った。夢を見ているようだった。

メンバーの気合や感情の高ぶりも伝わってきていて、それぞれがそれぞれの発露をしていた。高木さんは泣いていたし、宮崎さんは精一杯に楽しんでいた。佳林さんは叫んでいた。思ったことを叫ぶと批判されるみたいだけれども。植村さんの最年少なのに大人っぽい立ち位置(私は前髪あるのが好きです)は5人のときに光る。金澤さんのどの座組でもぶれない個性。

力の入り方が良い方向に影響していない場面もあっただろうし(そもそも深夜だし)、正直に言うと5人時代の曲の中で特に好きな曲を演じたわけでもなかったのだけれど、それでもこの日の『選ばれし私達』や『Choice&Chance』の歌詞は今までにない意味を強烈に放っていて、涙腺を刺激した。

 

各自がここまで急激に成長したことには新メンバー加入による意識の変化は確実に関わっているだろうし、いないメンバーのぶんも頑張ろうとしていた様子はブログからも伝わってくる。加入後、段原瑠々さんの歌にどれだけの楽しみをもらったか知れない。

それでも、現状を肯定するために自分が払ってきた努力や、出会えなかった世界線、そして今後も現れることのないものを考えるとなんともいえない虚無感が拭えない。

 

感動と衝撃、というかショックとが一晩明けても残っている。