この世のもの

見たものと考えたこと

平山遊季さん②

2回に分けるほどの文章内容ではなかった。

50の質問

よく書いているけど歌声と喋る声が乖離しないのがハロー!の良さですよね。平山さんの喋る声がたくさん聴きたかったらこの動画がいいと思います。ちょっとざらついているのが良い。「加入したての私が」って言っているその話し方が加入したてでない。質問が一部メンバーによるものと思われる答えづらいというか聞いてどうするのか的なものがあるけれども、それぞれにエピソードを足して成立させているのが素晴らしい。よくできた子だ。長女らしさか。雑か。あと使っている日本語が正確で口語としての教材になりそうだ。

考えるときの癖が上を見て目をうろうろさせることのようだけれども、目が大きくて瞳孔間距離が近めなので迫力がある。ちょっと不安になるくらい。でもアイドルの表現では眼力は大事だ。

端々に出てくるお母堂の話を見ると、同世代っぽい。ちょっと上かしら。椎名林檎とかナウシカとかもお母様の影響かなと思う。

遊季という名前になった理由で漢字の理由が結局わからなかったのでいつか語ってほしい。音だけで決めたらなかなか出ない字だと思うんですよね。そうでもないか、変体仮名にもあるし。


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B.L.T.graduation2022中学卒業

これは良かったですよ。いま裏表紙見て価格にびっくりしたけど。高い。平山さんだけじゃなくて江端さんも載っているし、「妻、小学生になる。」で好演していた當真あみさんも出ています。平山さんは地元神奈川(神奈川県民は神奈川全体を地元と思うことはまず無いと思いますが)の鎌倉江ノ島での撮影で、雨天・曇天の雰囲気が合っている。髪縛ってるのもおろしているのもあってお得です。表情がドラマチックなので、ページ数以上に時間の流れを感じます。あとマフラーが尋常じゃなく似合う。ちなみに江端さんはJuiceだと末っ子だけれども、この本では憧れの先輩感があって素敵でした。

インタビューを読むと今春卒業の方々は中学校の3年間中2年間がコロナ禍だったので、読むとリアルな「禍」が感じられる。2年間クラス一緒でもマスク外した顔を知らないとか、体育祭でもはじけられないとか。アイドル業で学校生活を味わえないという話はよく読むけれども、その上のことがあるのでダブルバインドというかなんというか。

アップトゥボーイ 2022年4月号

これは為永さんと。BLTとはまた違った制服でした。雰囲気が似ていると思っていたが、結構骨格レベルでも似ている。インタビューで「アンジュルムでデビューしたい」「1人加入がいい」と話していたと語っているのを読んで驚いた。1人加入がいいって言っている人はなかなかいないんじゃないだろうか。注目が集まる、先輩と比べられるからスキルアップできると言うのが理由なんだけれども、気の強さを感じられるいい話でした。1人加入だからじゃなく、本人のパフォーマンスで注目されているのもその志あってのことだ。

 

Covers -One one One- 糸島Distance

私の中では佐藤優樹さんといえばジュリンなので、それ以降の動向は把握していなかったと言っては過言なのだが、昨年には卒業され、今回平山さんとの歌唱動画を公開なさったので久々にしっかり聴いた。本人曰くキンキン声で、耳を突くような声は割とそのままなのだけれども、全体的に厚みが増しているので魅力的な強さになっている。それに対しての平山さんは「オブラート」らしいけど確かに高音になってもまったく尖らないのがすごい。細かい表現を詰め込んだ情報量の多い歌い方は非常に好みだ。緊張感は外見上は溢れているのだが、歌声には出ていない。ほぼ不動の歌唱スタイルがいつものことなのか、アプカミのレコーディング映像も楽しみである。

今調べたら糸島って島じゃないんですね。能古島は行ったことある。


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「妻、小学生になる。」が終わってしまった

いつの話をしているのかという感じなのだが、最終回を見ずにうだうだしていたのをようやく見たのだった。見終わってしまうのがもったいないというのと、受け入れ難い展開になって終わったら、せっかく好きで見ていたのに辛いなというのがあったからだ。しかしそんなことはなく、最後まで丁寧な作りを感じられるいいドラマであった。

最終話について

どのように終わるかというのがポイントで、第8回終盤で貴恵が不甲斐ない夫娘に落胆しながら万理華から離脱してしまったのだが、第9話ラストでは万理華の霊体が貴恵の霊体に憑依するというよく考えると謎な現象が起きて、第10話は第1話のリフレインのような形で始まる。万理華の離脱芸(芸じゃないけど)というのは貴恵が憑依している間にも発動していたけれど、第9話では貴恵と万理華の関係が以前とは逆になっていて、その構図を描きたかったんだろうなと思う。こういう立場の逆転とかスライドとか繰り返しとかがこのドラマには多く、物語というのは人間同士の関係性を描くものなんだなと納得させられる。

話すがずれたが、貴恵は万里華の中に戻ってそのまま居座ろうというのではなく、最後に悔いを残したことを結婚記念日であるその1日に解決して成仏しようとしていたのだ。最終回にすべてが解決する動機とか理由とかがはっきりしたことで、ある意味で安心して見られるようになっていた。

まずもって冒頭の千嘉と貴恵のシーンが良かった。母同士の会話はそれまでもいろいろ好きだった。千嘉は貴恵の生前を知らずに、娘の姿をした状態だけで関わるというかなり特殊な状況で、それでも共同生活を送る中で友情を深めていた。貴恵が戻ってきていることに表情だけで気づいた上級者の千嘉は、「あんな終わり方はあなたらしくない」と新島家へ送り出す。

中盤の展開も見るべきところはたくさんあって、両親への挨拶ごっことか、カンヅメになっている弟にはあえて万理華のふりをする(のを10歳が演じていると思うと込み入っていて恐ろしい)ところとか、麻衣が会社を辞めずに済んでいたとわかったこととかも心揺さぶられるところなのだが、きりがないので終盤について書きたい。

私はずっと農園が放置されていることが気になっていて、まあ圭介が契約をそのまま更新し続けていたのも変な話なのだが、とにかく第1話で雨の中呆然としてからそのままだった農園をどう再建するのかを考えていた。ドライブの再現などもあるのかと思っていたが、しかし途中には事故の起きた場所もあるはずで、そういう意味では何度も通りたくないのかもしれないなどとも。そのため、レストランも終えて、夜になってから貴恵があったわ悔い!と思い立ったときには何か嬉しかった。ドライブのシーンはなかったけれど、蓮司が運転する工務店の車で農園に向かう際にはメンバーが1人増えた感慨もあったのではないだろうか。

昼間の挨拶ごっ子とか、農園の横のテーブルとか、すでに感傷的な場面はいくつかあったので、ひとつの回にもう1度というのはちょっと多いようにも思ったけれども、農園の生き残りであり、夫婦の象徴でもあるハバネロを植えたことでついに成仏できた、その展開は力が入っていた。今際の際の言葉が「おやすみ」というのはなかなかないのではないだろうか。さりげないし、その後の圭介の「おはよう、万理華ちゃん」とも綺麗に対になっていた名台詞だと思う。永い眠りだと思うと死というものの捉え方が変わってくる。

万理華が帰宅したところで完全に母と娘の関係が変わっていることが分かる。貴恵離脱後の数日のうちに、怯えた表情で目を合わせなかった娘が母に向かって笑顔で語りかけるようになっていたのは2人の生活が過去とは違ったものになっていたからだ。貴恵によって千嘉も万理華も変化したというのが鮮やかだった。

説明しすぎない、これ見よがしな伏線を張らない、というのがこのドラマの長所だと随所で思っていたのだが、最後に圭介が来ていたパジャマとメッセージカードもその一つだった。最終話の買い物のあと、自宅のテーブルで隠すシーンがあった。どこかでサプライズ的に渡すのかと思っていたが、貴恵が去ったあと、発見したのだろう。隠すために圭介に命じる諸々の掃除が単なるそのための挿話でなく、自宅を手放さずに大事に育てていくという考えにもつながっているのも好ましい。

自宅の話に象徴されるように、家族にほぼ全てを傾注した物語だった。最終話のレストランに来ていた友人との関わりもそれほど描かれなかったように、貴恵にとってこの世への未練というのがほぼ全てだったということだと思う。ドラマ全体が家族によって濃密に構成されていたのに、自分の家庭など持たない私が息苦しさなく見られたのはこちらにすでに形成された思い入れ補正もあるけれども、家族だからという外型的なものを礼賛したり、べき論に走ったりせずにただ個人個人の思いの強さという形で表現されていたからだと思う。そもそも圭介は麻衣の父親としてはどうかと思う10年間を送って来たわけで、そこを貴恵が責めずに個人としての圭介を立て直そうとしたのが象徴的だ。そういった意味でも第9話の父娘回は感動的だったし、大団円に向けて必要だったのだ、と思う。

公式サイトを見た

録画したのを遅れ遅れで見ていて物語を知ってしまうのが嫌だったのもあって、公式サイトは途中から見ないようにしていたのだが、最終回を見終わってようやく訪れた。最近のドラマにしては簡素な内容で、いくつかのコラム以外に特に気になるところはない。しかし恥ずかしながら、コラムを読んでようやく第1話で麻衣が電話をしていた相手が友利だったことを知った。ずっと交際相手だと思っていたので、蓮司との兼ね合いはどうなるのかと気を揉んでいたのに、無駄な心配であった。姪にたかっていたのか。それはお金を貸すなと強くいわれるはずだ。

各演者のインタビューを読むと、当然のことながら毎田の快演というのが周囲の役者との関係あってのものだと分かる。石田ゆり子は出演シーンがなくとも現場にいたらしく、その姿を見てから毎田に対峙することで貴恵として見ることができたと堤真一は語っている。吉田羊は特に毎田を絶賛していて、その思いもあって2人のシーンがどんどん良くなっていたのではないかと想像する。

年齢、年代について

貴恵は10年前に事故で亡くなってから成仏できずにそのままなので本人のセリフにある通りアラフォーなのだが、ちょっとそうは見えない。実際に石田ゆり子それよりは10歳くらい年上で、恋せぬふたりで岸井ゆきのの母親役だった西田尚美と同い年のようだ。10年時が止まっているというよりは圭介と一緒に歳をとってしまった感があって、実際にアラフォーな人が演じていたらどうだったかなと思わなくはない。とは言え、世代としてはまあそうだろうなという感じで、発言には昭和感があるのでその辺はなんとも言えない。昭和感と書いたが、麻衣や守屋に対する貴恵の発言には現代の価値観的にいかがなものかと思うところもありつつ、しかしその後押しがなければ良い結果を生まなかっただろうととも思い、今がぎりぎり成立する良い時期だったのではないかと愚考する。

 

最近は花粉症の薬のせいか眠気が強く、考えがまとまらないのでこの辺りにしておこうと思う。この物語のテーマは「家族」と「死」であると思うのだけれども、異常な設定を用いながらも真正面からそこに向き合ったドラマだった。唐突な死によって、別の形ではあるけれども時が止まったままの本人と家族が、その死を受け入れるまでの話だった。全話を通じて、感情の動きとか、その発露たる表情とか会話とか、そういうものを味わうことが純粋に楽しいということをあらためて感じさせてくれた。感謝したい。

 

「Juice=Juice Concert 2021 ~FAMILIA~ 金澤朋子ファイナル」Blu-rayを見る

ライブビューイングで観たものをBlu-rayで見返すというのは不思議なもので、どちらも映像なのだが見ている場所も違えば、映像のバージョンも音声のバージョンも異なっている。記憶が蘇るというのとは違う感覚がある。Blu-rayで見て気付くのは、ライブビューイングの映像というのはライブを鑑賞している状況に近づけるという意味でだと思うが、ステージ正面からのものが多いことで、アップはもちろんあるのだけれど、ステージを横からや後ろからの視点で捕らえた映像は少なかった気がする。思ったよりずっと奥行きのあるところでパフォーマンスしていた、公園のようだ。

ハロー!のライブ映像作品は音程が整えてあるので、当日ライブビューイングで聴いたものとは異なるのだが、その分新人3人の声質が純粋に楽しめる。入江さんは段原さんに結構似ている。もう少し水分を増やして柔らかくした感じ。江端さんは存在の端々からついつい船木さんを連想してしまいがちだが、低いわけでもないので、案外他にいないタイプのハスキーボイスなので、今後貴重なアクセントになりそうな気がする。有澤さんはいまだに掴めない。

2019年あたりから(もしくはセカンドアルバムの一部から)のJuice=Juiceの楽曲はある種の傾向、良さがある。うまく言葉でまとめて表せないのだけれども。メンバーの入れ替わりが増えてきてからの曲であるので、今のメンバーが歌っても違和感がない。今回は改めて「好きって言ってよ」がいい曲だなと思った。あとやっぱり、「Familia」みたいな曲はコンサートで聴くのがいいですよね。

平山遊季さん①

平山さんがアンジュルムに入った。瞬間風速的な気持ちで記事を書こうと思っていたのに時間が経ってしまった。そんなことばかりだ。

加入まで

最近の研修生公演には行っていないので、生で見たことがなかったのだが名前に遊の文字が入っているので、同じ字がある私としては親近感を持っていた。顔立ちもはっきりしていて美しく、北原さんと並んで大人っぽい美人が研修生にいるなという感じだった。実力診断テストでは歌唱も力強く印象的だったのだが、声はそれほど特徴的ではなく、投票にまでは至っていなかった。研修生内ユニットができた時にはまだ研修生でなかったので、いずれ追加メンバーに入ったりするのかなと思っていたが、選ばれず。また、Juice=Juiceに入っても良さそうなどとも思っていたが、選ばれず。研修生たちはかなり少人数で残される形になってしまった。
オーディションをやっていなかったので、アンジュルムに新メンバーが入るなどとも知らず、漫然と(いや別に良いのだが)Juice=JuiceメインのYear End Partyに申し込んでいた。大晦日当日、夜行バスを降りてニュースを見るとアンジュルムの新メンバーが発表されて、それが平山さんだった。メンバー発表と同時に歌唱をしたと言うのは今まであるんだろうか。大体挨拶して終わりではないだろうか。
晦日に見たYear End Partyでの感想は別途書いたと思うのでそれはそれでいいのだが、とにかく研修生で上手な人もなかなか正規メンバーとしては苦労することも多いし、参加も限定的だったりするので、すごい事をしたと思う。1人加入だったのが大きかったのだろう。笠原さんのところをそのままやってもらうと全体の調整もシンプルであるし、複数メンバーいると仕上がり具合がどうしても遅い人に合わせないとならなくなるので。もちろんアプカミなんかでも練習風景が出ているのでわかるが、相当な努力が裏にあるのだけれども、相貌と表情の説得力がそれを感じさせていない。

ひなフェス

テレビで見た感想です。加入後最初の新曲は新メンバーを中心に据えたりするものだが、ひなフェスを見る感じ、普通に参加している。今のアンジュルムは突出して上手い人が強いて言えば上國料さんと伊勢さんくらいで、でも橋迫さんが上手くなっているしで下手な人もおらず、聴いていてスムーズだ。声質も歌い方もなんとなく似通っていて、持ち歌にフィットしている。その中に平山さんも普通にいる。初日はイヤモニに慣れないとブログに書いていたとおり歌いにくそうにしていて本人も不本意だったと思うけれども、2日目はだいぶ慣れているようだった。
ちなみに同時に出ているまるわかりBOOKでの、他メンバーによる注目度は異常に高く、書かれたのがおそらくお披露目直後だったのだろうと思われる。谷本さんは研修生に入った頃から注目していると強調している。

なにが書きたかったのかわからない感じになってしまった。You Tubeにもいろいろあるし、雑誌を買ったりもしているので、そのことも別稿立てて書いておこうと思う。

一倍速男になりたい

ポッドキャスト「すべてのニュースは賞味期限切れである」を聴き始めると、おぐらりゅうじさんが映画を飛ばしながらは見られないという話で、一倍速という本来不要な日本語を用いていた。選択肢としてないらしいけれども。私もそうなりたい、と、思ったのは、ドラマや映画を録画したものを見るときに、見るのが辛い場面だったり気が散ってしまった時に一々停止させてしまっているからで、実際1時間以上かかっていることが多いからだ。あと、コンサート映像だとちょっと気になった歌い方とか上手いと思った場面を止めて繰り返してしまったりしている。

でも、ドラマ、映画、コンサートというのは作り手が展開のスピードを想定して構成しているはずで、それを正しく楽しめていない気がするのと、単純に時間がかかりすぎるので直したい。

ということで、リモコンを持つ手をしばし我慢して、時間の流れに身を委ねるように心がけてみようと思います。

‎すべてのニュースは賞味期限切れである。(速水健朗×おぐらりゅうじ):Apple Podcast内の#002 一倍速男の憂鬱 「映画を飛ばしながら観るって正気ですか?」

Juice=Juice入江里咲が行く!タコマニア・工藤由愛からのミッションで愛知のフグタコグルメを味わう旅へ

なぜか千葉県出身の入江さんが愛知に。工藤さんだとフグタコ間のバランスが狂うだろうからという配慮なのだろうか。

入江さんは加入当初はもうちょっと鋭い感じの顔立ちの印象だったけれども、最近はリラックスしてきたのかとても笑顔が柔和で素敵だ。

コース料理を4カ所で食べるという結構過酷なロケ。しかも1人で物怖じしてしまいそうな状況だが、インタビューにもあるように緊張しない性格らしく(その辺りは紫の系譜か)、コメントも色紙の文字も含めて堂々とした内容だった。

加入後に深まったであろうJuice=Juice愛が伝わってくるインタビューも、末尾のフォトギャラリーも良いです。ぬいぐるみと戯れる和室の入江さん、海辺で風に吹かれる入江さん。これはビジュアルフォトブック一冊できそうなので売ってほしい。

 

natalie.mu

「真夜中にハロー!」第9話

今週もJuice=Juiceでした。

冒頭からDream Roadが流れる不穏な展開。

今回はゲストハウスの娘が一応の主人公だった。しかし彼女の内心は多くは語られることなく、母娘の両者の視点を混ぜつつ進んでいく。

後半、わかったふりをして先回りをしてしまう母に、娘が苛立ちをぶつけるのだが、そこから扉の中のパートに進んでいく。

不穏なと書いたが、Dream Roadはつんく作の割と抽象的な歌詞の応援ソングで、夢を追えと繰り返し命令してくる曲だ。振り付けがコンテンポラリー調で、壁を繰り返し叩くようなところが何度見ても怖い。これが大原優乃演じる娘の前で繰り広げられてどういう感情になるだろうか?という感じがしたのだ。

しかし、そこから主客が逆転し、娘が菊池桃子の母に思いを伝える場に変化する。それと同時にJuice=Juiceの歌う曲も予定を変更して、「『ひとりで生きられそう』って それってねえ、褒めているの?」になった。

今回のJuice=Juiceは現状のフルメンバーだった。娘(モーではなく大原)のリアクションはこれまでの客人たちとは異なり、「Juice=Juice…本物?」というもので、そういえばファンではないような前回までの客人たちがハロプロを全く認知していなかったことに気づく。まあ実際そんなものかもしれない。

「ひとりで…」は、音源が2バージョンあって、最初のシングル発売後にNew vocal version入りシングルというのが作られている。メンバーの卒業、加入が発売直後にあったこととか、この曲が売れたこととか理由は色々あるけれども、歌割を全取っ替えしたことで賛否両論はあった(オアシス朋子が好きだったのにとか)。どちらにしてもそのNewバージョンからもメンバーが3人去って、4人入っているのでもう別物だ。

最初のフォーメーションは元々は宮本佳林さんをセンターに置く7人だったけれども現在も9人と奇数なので見栄えがする。もちろん今のセンターは歌い出し担当の段原さんだ。

この曲のメッセージを大枠で捉えて、恋愛関係を母娘関係に読み替えている。そうやって観ていると合間にドラマのセリフが挟み込まれていることもあり、意外とすんなり受け取れる。というか、そもそも「ひとりで…」と決めつけてくるのは他者全般なのだ。その他者の中から「誰か」を求めている訳だが、この話の中では特定の相手がいる。娘とJuice=Juiceの9人が母に対して訴えかけてくる。ここで主人公と同年代のアイドルが歌っている意味も強くなっていると思う。「オアシス」も実家のことのように聞こえてくる、ちなみに今はオアシス玲音だ。

さて、歌割の方はNew vocal ver.をベースに卒業したメンバーのところを変えている。宮本さんのところは井上さんに自然に入れ替わっている。高木さんのところを工藤さんが歌っていたりするとついつい感動してしまう。というか、最近はJuice=Juiceのパフォーマンスを観るとほぼ泣いている。現在のJuice=Juiceを見ても、過去の映像を見ても。

曲と同時進行する親子の対話では娘も泣いていて、WEB記事で大原優乃さんは「役柄の心情と歌詞がすごくリンクしていて、何テイク重ねても涙が止まらなかったです。そのくらいこの楽曲が刺さりました。」と述べており、一方で植村さんも「何回もテイクを重ねているのに、演技中の女優さんの涙が毎回流れていることにみんなで驚いていました。」というコメントをしている、この対称性が美しい。

2週に渡ってJuice=Juiceが出演した。曲目は想像と違ったけれども、どちらもグループの代表曲だ。歌詞の捉え方も納得のいく良いドラマだったと思う。普段は歌詞を歌声そのもの、音として捉えて聴きがち、観がちなので、改めて歌詞を読む良い機会になった。来週が最終回、モーニング娘。’22のようだ。

【ハロプロ】Juice=Juiceのオフショット大公開!!ドラマ「真夜中にハロー!」<9話>の撮影ウラ話【ドラマ『真夜中にハロー!』振り返り】|美容メディアVOCE(ヴォーチェ)