この世のもの

見たものと考えたこと

宮本佳林 LIVE 2021春~アマリリス~ 於中野サンプラザホール

卒業後初の単独コンサート。前回の単独は19年10月なので1年半以上ぶりかと思うと、コロナ禍での時間の進み方が早いと思わされる。

卒業後に見ること自体が初めてだった。セットリストが予想つかなかった。

グッズの写真からは少し髪が伸び、格好いいから少しかわいい寄りになっていた。後半は髪を崩しながらの歌唱になり、色っぽさと格好良さが増していた。アンコール時はキャップを前後ろに被り、額を出していた、その状態だと少年にしか見えない。

Juice=Juiceの曲を結構歌っていた。1人で歌える曲、本人の歌割が多いことも条件になるかなと思うけれども、歌いたい曲というのが分かるのは面白い。卒業後リリースのDownownを早速歌っていたのは笑った。私の中でも賛否両論ある(余計なお世話)。佳林さんが歌ったらこうなるのかと思いつつ、でもグループとして歌ったらまた違った歌い方、ディレクションになったのだろうとも思う。サビが伸び伸びしていて楽しげだった。あとはポップミュージック、禁断少女、風に吹かれてなど。禁断少女は印象的なソロパートが落ちサビにある訳だが、それを全て聞けるのは贅沢であった。風に吹かれてはcontemporaryな振り付けが発売当時から今に至るまでどうも好きになれないのだが、踏襲していた。だいぶ正解?に近づいた感じに見受けられた。

ガタメキラは全く想定していなかったので嬉しかった。ハロプロメンバーで歌うと誰がより優れているかという不毛な論争が生まれたり、本人も気負ったりしがちであるが、今は本人にあった歌い方、魅力のより伝わる歌い方になっている。無理ながなりとかがなくて聞きやすいし迫力も減じていない。

ソロになったら全く外部のカバーも増えるのかと思いきや、それはなかった。ハロプロ以外だと森高千里の知らない曲、曲調が佳林さんの好きそうなアイドル歌謡調だった。振り付けはオリジナルなのかな、踊りすぎない昔のアイドルらしく、とても似合っていた。

後半になるに連れて歌唱もダンスも調子が右肩上がりのように感じられた。ソロでやるコンサートとしては十分に歌いきったのかもしれないけれども、もっと見たい、特にアンコールはまだまだ歌ってほしいと思いながらの終演であった。Karingで披露されていた曲群も、それぞれの個性を増して本来の魅力がより伝わるようになっていた。歌い込んだ未来のフィラメントも見たかったな。

相変わらず、特に音が下がるところのピッチが怪しい佳林さんだが、まだまだ上手くなっている。グループとしての振る舞いを捨て、ソロとしての歌唱を手に入れるまだ途上なのだと思われた。どんどん独自性を出していってほしい。そういう意味では新曲は主人公を憑依させるという得意技を存分に発揮し、ユニゾンで歌うには向いていない譜割で聞き応え見応え十分だった。

さて、セットリストを思い返してみると、定番となりつつある曲を敢えて外していたのかもと感じられる。今後も続くソロ活動を考えると、幅を広げていく、観客の想定も含めて、というのは大事だ。

秋にまたソロコンサートがあるとのこと。いい加減にM-Lineクラブに入らなければならないか。もう間に合わないかもしれないが。

そして、ファーストソロアルバムの発売を待つばかりである。

1.若者ブランド
2.DOWN TOWN
3.Vivid Midnight
4.ポップミュージック
5.やっちまいな
6.愛してるの言葉だけで
7.優柔不断だね、Guilty
8.誤爆 ~We Can't Go Back~
9.禁断少女
10.ミステイク(ハロプロ研修生ユニット)
11.悪いヒト(ハロプロ研修生ユニット)
【DANCE TRACK】
12.少女 K
13.風に吹かれて
14.タメライ
15.ガタメキラ
16.プラトニック・プラネット
17.どうして僕らにはやる気がないのか
EN1.落ちこぼれのガラクタだって

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