この世のもの

見たものと考えたこと

「ハロプロ プレミアム Juice=Juice CONCERT TOUR 2019 ~JuiceFull!!!!!!!~ FINAL 宮崎由加卒業スペシャル」

  • 久々のJuice=Juice。上手くなってました。流石だな。
  • かわいい新人
  • ひとりで生きられそうって イントロの佳林さんがCD以上の艶やかさと深み。まだまだ進化する様子をみられた。
  • 佳林さんは旧曲を聴くとその進化のようすがより分かる。佳林さんの場合はもともとのレベルがあれなので、比べてみて初めて気づく感じだ。もう全身全力でなくても十分な声量が出せるんだと思う。最近音程に不調さを感じることが(映像等でしか見てないけれども)あったけれども、MoLの一部を除けば今日はそんなことは全然なかった。
  • 微炭酸もいい
  • 初期3曲。五月雨とか泣く。わた抱き。ロマンスはすでに別の曲になってるが。
  • 禁断少女の梁川さんパートは金澤さん。喪失感はあるが別のものを見せてくれるのがさすが。
  • 佳林さんの言う有言実行不言実行、その通りだった。卑屈さのないところ。実際にかわいさを更新していた。私がもっと出してほしかったのはラジオで他番組(あと36房)に行ったときの狂人ぶり。これはこれからの活躍でも見せてくれるかもしれない。
  • アンコール、宮崎さんが着物をモチーフにした巨大なドレスをまとって登場した。他のメンバーは武道館公演ではおなじみの白スーツスタイル。今回はパンツとスカートと居て、どちらも似合ってた。植村さんのまとめ上げた髪も素敵でした。
  • あんまり着ぶくれなパートが無くてよかった。白赤の衣装かわいい。それの下の、青緑の衣装はなんかもう三回くらい見たような気がするけど。
  • GBAはツアー中あんな感じだったんですかね? 梁川さんのぶんを宮崎さんが期間限定な感じのアピール。送り出しに最適な仕様に。
  • 稲場さんの声から力みが取れて、悪目立ちしなくなってきた。本調子なんだろうなと思う。あとはせっかくの可愛い声を必要なところで使えると良さそう。時折尋常じゃなくかわいかった。表情なのかなーわからないが。
  • 植村さんは全打席ホームランなくらいにソロパートでの歌い上げが素晴らしかった。ひびきの深み。余裕を感じさせる。
  • 金澤さんの髪がだいぶ暗く(今Juice=Juiceは植村さん以外ほとんど明るくない)。初期かなともを思い出ささせる美しさとシックさ。
  • るるさんがさらに上手くなってた。Fiesta!のソロパートなんてなんかもう宇宙から音が鳴ってるみたいな境地に達してる(初めて聴いた人は何か分からないのではないか)ひとそれの落ちサビも、見せ場として確立されてる。もっともっと心揺さぶるパートになりそう。
  • リハで泣いて本番で泣かない金澤さん。
  • ほんとうにいいライブだった。卒業は寂しいけど、卒業ライブじゃないと成立しない素敵さだったかもしれない。
  • 続いていくストーリーで終わってもいいライブを、今すぐさあ走り出せ!にするところが宮崎さんの人柄を象徴している感じ(卒業発表のYouTubeと通底する)。パート飛ばすのをあざかわとは呼ぶつもりはないが、さすがだった。
  • 植村さんの宮崎さんへの愛情表現がいろいろあって満腹だった。何故かカメラに向かって語る植村さん、カメラに向かってじゃなくて私に言ってよ! からの言い合いとか何かが極まっていた。この6年間、ハイタッチが最初かどうかで揉めていたらしいですが、今日は最初だったらしくてよかったね。
  • 佳林さんの挨拶。宮崎さんの包容力と距離感が佳林さんを支えていたとわかる挨拶だった。宮崎さんも佳林さんをJuice=Juiceの顔と称していたし、良いバランスだったんだなとわかる。
  • 25歳永遠説の最後だったか、天井から銀色の欠片が降ってくる演出感動的でしたよね。ああいうサプライズは好ましいと思います。ライトでピンクに染まっていました。
    みんながメインステージに移動した跡に、くり抜かれたように残された銀色の床面もなんだか印象的だった。
  • カーテンコール。Juice=Juiceオタクになります! Juice=Juice Familyだとインパクトが弱かったから、良い言葉だった。
  • 手紙のストレートさと笑いの配分。ほんとうに大変だったろう。新人が入って宮崎さんはほんとうに癒やしをもらってたんだろうなと。すでに好きです!も良かった。大塚さんについては少しは触れるかなと思ったけどそんなことはなかった。
  • 宮崎さんのソロパートはそもそもが数が多くなく、印象に残るので、いちいちこれがラストかー、と思ってしまう。
    中期以降は特に、ユニゾンで響きを柔らかくしたり、濃い歌い方のメンバーが続く中で、清涼剤的に機能するのが宮崎さんの歌声だった。
    ひとそれの唯一のソロとかほんとにその効果が出ていた。
    生まれたてのように、ちょっと強めにしてもやっぱりかわいいし、「この世界は捨てたもんじゃない」のように歌の雰囲気をリードしていく曲もあった。
    これからのJuice=Juiceがどうなるのか、喪失感がどのように埋まっていくのか、ちょっと想像がつかないしする必要もない。

 

Juice=Juiceと私。

私がアイドルをよく見に行くようになったのは宮本佳林さんのファンになったからであり、その宮本佳林さんがハロプロ研修生ユニットであるJuice=Juiceの一員になったからである。Juice=Juiceにはアイドルをずっと気にし続けることの楽しみを教えてもらったし、結局のところずっと見続けているアイドルはその後もJuice=Juiceだけだった。さくら学院もずっと見ているけれどもあれは学校組織なので。

生活状況の変化によって見に行くペースが激減してしまった今年度、久しぶりに見たJuice=Juiceはやはり成長していた。前回の武道館からが半年くらいなのだけれど、自分の人生の半年に比較するとその濃度の差を改めて実感する。

アイドルを追うことによって自分の人生に別の時間軸が生まれる。人生を豊かにしてくれていると思う。自分にとっての6年間に、Juice=Juiceの6年間を重ねることができる。逆境を跳ね返す姿や、悩みを昇華させる姿に勇気づけられたり、共感したりする。CD journalの南波さんインタビューを追うだけでも、佳林さんの迷走を味わうこともできる。高木さんのファンの実生活を慮るMCや、佳林さんの結晶化してぶれないメッセージの核とか、かなともさんの人見知りが治らないこととか、植村さんの自分のレベルアップがJuice=Juiceの底上げにつながるとかいう局地的な名言とか、段原さんの好きなことをできることへのイノセントな喜びとか、そういったものに自分は救われてきた。メンバー全員への一方的な思い入れが他者とは共有不可能な自分の中のJuice=Juiceというものの大きさにつながっている。

もちろん思い入れは実のところ思い込みであり、それが強すぎる自分であり、怒りや悲しみを無駄に昂ぶらせたこともしばしばだ。というか精神的に不安定なときに執着や依存を発生させやすいのが私にとってのアイドルだ。もし仮に私のメンタルが丈夫だったらここまでのことにはならず、もっとライトに楽しめたのではないか。私はここ数日精神的に不安定であり、その一因が新メンバー発表と宮崎由加さん卒業であるのは間違いない。最近に限らずとも、ピッチが盤石とは言えない佳林さんのソロパートの出来に一喜一憂するのも常であり、ライブに集中できなかったことで絶望的な気持ちになって帰宅するのも屡々である(最近ちょっと改善された)。厄介な自分と直面せざる得ないのもJuice=Juiceとの関わりである。

もちろん、思い入れだけではなく、彼女たちには実際に魅力があるのだ。他では味わえない声のバリエーションと組み合わせというのが一番の長所だと感じている。25歳永遠説は、宮崎さんのソロとして成立することが主眼だが、そこに代わる代わるメンバーが声を重ねていくという、グループの長所を活かした楽曲にもなっている。私は5人時代をどうしても引きずってしまうのは、この声のバリエーションがあまりにも完璧だったからというのが最大なのだと思う。

ここまで書いてきて、Juice=Juiceを見ることが自分にとって未だに重要であることが改めて感じられた。生きることの一部であるので、軽視せずに、大切に片思いを続けていきたい。

natalie.mu

entamenext.com